Story
第一話

若手の僕たちに
できることって
なんなんやろう?

「社会福祉の未来をともに築く仲間を探すこと」
その目標を掲げるのは、
新卒イチオ、優しいミナト、
パッション熱男、社会貢献タカオ。
それぞれの想いがぶつかり合い、
問題に立ち向かっていく。
採用に大切なのは、熱い気持ちか、
思いやる優しさか、高い意識か。

よし!みんな、揃ったか!これから頑張っていこうな!!

素敵な人がきてくれるといいね。

任された採用活動に意気込む4人…と、
思いきや、一人浮かない顔の新卒イチオ。

僕、まだ入社して1年も経っていなくて、
役に立てますかね…。

イチオは去年大学を卒業し、
福祉に関する勉強の経験等は全くなく、
社会や誰かの役に立つ仕事をしたい
という思いだけで、
社会福祉法人に入社を決めた新卒1年目だ。
それぞれの施設で頼りにされ、
活躍している先輩3人を前に不安の声を上げた。

僕、まだまだ出来ることも少ないですし、
救護施設というのが世の中にあるのも去年知ったばかりです。
採用って何をしたらいいのか…。

大丈夫やで。私たちが一緒にやるんやし、ゆっくり考えていこう!

いや、ゆっくりなんかしてる暇ないで。
正直、この業界の人材不足って社会問題なくらいや。

そうや。イチオ、ミナト、張り切っていこう!
そんなんな、気持ち次第や!!

気持ちばっかりでも結果は出えへんぞ。
しっかり考えていかなあかん。

いや、まずは気持ちを一つにせなあかんやろ!

いつものように
ぴったりと意見が合うことのない、
熱男とタカオ。

はいはい、2人の話は分かったから。言い合いしてても気持ちは揃わんで。一緒に考えていこうよ。まずは一番近くの仲間のイチオの不安を私たちが解消してあげないと。

img

優しい声で2人の間に入るミナト。
笑顔ではあるけれど、目が笑っていない。

(普段怒らん人を怒らせるのが一番怖いからな…。)

(そやな、言い合いはやめよう…。)

で、イチオくん。なんで、先輩3人の中に新卒1年目のイチオくんが入ったのか。
それはイチオくんの想いそのままが答えじゃないかな?

イチオは何のことか分からず考える。
自分は体育会系のような
熱血タイプでもないし、
福祉の勉強を
たくさんしてきたわけでもないし、
誰にでも笑顔で
フレンドリーに接する人気者でもない…。

人材不足っていうことは、世の中の多くの人に魅力を知られてない仕事っていうことやろ。
もともと知識ある人も多くないし、なんやったら誤解されてることも多い。

そう…ですね…。 入社前と入社後のイメージって大きく違いました。

俺も全然詳しくなかったし、学生の時なんか興味もなかったぞ!
でも、直接誰かのサポートをできる、社会の役に立てる!そう思ったら働いてみたくなった!

あ、それは僕も同じです!

タカオや熱男の言葉にイチオも考えた。
もしかして、
社会福祉のことをよく知って入社する人の方が
世の中には少ないんじゃないか…?

そうか、そういうことなんですね!
昔の僕みたいな大学生にも、この仕事のやりがいを伝えないといけないんですね。

そうやな。
それにもちろん、社会福祉をよく勉強している人にとっても、
みなと寮の目指す福祉の姿や取り組みは魅力的やと思う。

誰かを支えて笑顔にしてあげることで、自分も笑顔になれることが楽しい、とかそういう気持ちで私は働いているけど、私もこの施設が大好きやなぁ。

俺はより良い施設にって、一緒に頑張れる仲間がおることも楽しい!
俺たち皆それぞれ性格は違うけど、みなと寮の魅力を色んな視点から感じてるんやな!

僕たちだからこそ、伝えられること…。

ぽつりと呟くイチオの目にはもう
不安な色は残っていなかった。
それに気付いた3人の顔も、
自分たちだからこそできる
採用活動に期待の表情を浮かべている。

みなと寮の採用活動は
始まったばかりだ。

Story

  • 第一話

    若手の僕たちにできることって
    なんなんやろう?

  • 第二話

    救護、介護、地域?
    みなと寮の良さってなんなん?

  • 第三話

    どうやって伝えたら
    みんな分かってくれるんやろう?

  • 第四話

    みなと寮らしさを伝えるって、
    実はシンプルやったんちゃう。

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